御劔 光の風3

「図星か?なら…この勝負は俺たちの勝ちだな。」

「俺を殺してこいつを生かす方法が?」

珍しく声を発したことに不意をつかれたが、その言葉を受けて思い出す姿に目を細める。

「心当たりがあると言っただろう。」

その瞬間、カルサはとびかかる様に体当たりをしてサルスを地面に押し倒した。

すぐ様剣先を突き刺して手前に倒し、サルスの剣を自分の刃で抑え込む形で動きを封じる。

空いた手でサルスの喉元を抑えると気道を詰めるように圧迫し始めた。

「ぐ…っ。」

呼吸が出来ないサルスの表情は歪み、初めて大きく表情を崩して焦りの感情を表に出す。

「この方法で合っていればいいがな。」

そう言うとカルサは力が弱くなり抵抗が少なくなったサルスの剣から矛先を変えて、剣を足で抑え込むと地面に突き刺したまま刃をサルスの喉元へと振り落とした。

「皇子!?」

千羅の位置からはカルサがサルスの首を切り落とした様に見えたのだろう、とっさに走り出して駆けよればそれは誤解だったとすぐに気が付いた。

カルサが刃を落としたのは別の場所、その刃によってサルスの首を絞めていたカルサの手の甲は傷を負い血が流れだしていたのだ。

「まさか…っ。」

千羅の言葉をよそにそのまま手の甲をサルスの口元に当てて、流れ出る血を口腔内に押し込んでいった。

首元の手の力を緩めれば喉が開いて飲み込んでいく。

その瞬間、サルスの目が大きく見開きもがく様に暴れ始めた。

「が…っ!あああああっ!!」

言葉にならない叫びは先ほどまでの冷静な姿とは似ても似つかない。

馬乗りになった状態のカルサをどけることも出来ないまま、両手で必死にカルサの手を外そうとする様子を見下ろされていた。