御劔 光の風3

この国は自分のものなのだと、その象徴である場所に訪れて気持ちを満たすだろう。

カルサはそう考え向かうことにしたのだ。

その考えは当たった。

とりわけ被害少なくあった城の中枢、近付けば近づくほど強くなっていく気配は堂々としたものだ。

隠す必要がどこにあるのだと、まだ姿を見なくとも不敵に笑みを浮かべる様子が分かる。

「来たか。」

近付いてくる靴音に低い声が答えた。

やがて目的地に辿り着き椅子に対して正面に向き合った瞬間、答え合わせの様にカルサは想像を超えたものと付き合わされる。

「サルス。」

無意識に呼んでしまった名前に反応したのは違う人物だった。

「どこで寄り道していたんだ?レテイシアにはまだ来てない様だったけどな。」

そこにいたのは君主の象徴とされる椅子に腰かけるサルス、そしてそれに寄りかかるラスだった。

可笑しいと声を弾ませるラスとは対象にサルスは静かだ。

「説明しろ、サルス。」

カルサの声が響いた。

「この状況はなんだ。お前が仕向けたことなのか?」

半分以上は答えないだろうと、残りの感情は答えないでほしいという複雑な状態で発せられた言葉にサルスは口を開いて答える。

「そうだ。」

「…っどうやって?」

「魔物を呼び寄せた。」

戦力に穴があるこの隙を狙って仕掛けた。

そう何の悪びれも無く答えるサルスに言葉を失くしたカルサは立ち尽くすしか出来ない。

これがサルスなのだろうか。