「信じる事は決して容易くはない。」
貴未は静かに頷く。その気持ちは少し前に貴未も体験したものだ、ハワードの気持ちがよく分かり貴未は口を開かなかった。
やはり歳を重ねた分だけハワードの方が懐が大きいのだろう、少しの間をおいて彼は再び言葉を発した。
「しかし現状がそうなのだとしたら。…あまりの重圧に言葉もない。」
感情が昂り言葉が詰まりそうになる。目は潤んで声は震えているその姿が何故か貴未には嬉しく思えた。
やはりハワードはカルサのことを思ってくれているのだと、そう感じることで何故だか救われた気がしたのだ。
ーコンコン
「ハワード様?」
二度目の扉を鳴らす音に今度こそ二人の意識は外に向けられた。
「入りなさい。」
扉に背を向けたままで答える。許可を得た女官は扉を開けて礼儀正しく中に入ってきた。
「失礼いたします。」
お辞儀をし頭を上げて最初に見た景色はハワードと彼に向かいあう貴未の姿だった。背を向けたままのハワードから視点をずらすと貴未と目が合う。予想しない人物に女官は思わず貴未の名を呟いた。
「貴未…様?」
貴未はそれに答えるように微笑んだ。
「用件は何だ?」
ハワードの言葉に意識を引き戻され、女官は慌てて仕事に戻った。
「お話し中に申し訳ありません。会議の前に話があるとサルスパペルト殿下がお呼びです。」
貴未は視線だけでハワードの様子を伺う。ハワードは手で隠されていた固く閉じていた目を開けて顔を上げた。気持ちが切り替わったと貴未は心の中で静かに理解する。
「すぐに行く、外で待ちなさい。」
「はい。」
女官が外に出たのを確認すると、終わりを切り出したのは貴未の方だった。
貴未は静かに頷く。その気持ちは少し前に貴未も体験したものだ、ハワードの気持ちがよく分かり貴未は口を開かなかった。
やはり歳を重ねた分だけハワードの方が懐が大きいのだろう、少しの間をおいて彼は再び言葉を発した。
「しかし現状がそうなのだとしたら。…あまりの重圧に言葉もない。」
感情が昂り言葉が詰まりそうになる。目は潤んで声は震えているその姿が何故か貴未には嬉しく思えた。
やはりハワードはカルサのことを思ってくれているのだと、そう感じることで何故だか救われた気がしたのだ。
ーコンコン
「ハワード様?」
二度目の扉を鳴らす音に今度こそ二人の意識は外に向けられた。
「入りなさい。」
扉に背を向けたままで答える。許可を得た女官は扉を開けて礼儀正しく中に入ってきた。
「失礼いたします。」
お辞儀をし頭を上げて最初に見た景色はハワードと彼に向かいあう貴未の姿だった。背を向けたままのハワードから視点をずらすと貴未と目が合う。予想しない人物に女官は思わず貴未の名を呟いた。
「貴未…様?」
貴未はそれに答えるように微笑んだ。
「用件は何だ?」
ハワードの言葉に意識を引き戻され、女官は慌てて仕事に戻った。
「お話し中に申し訳ありません。会議の前に話があるとサルスパペルト殿下がお呼びです。」
貴未は視線だけでハワードの様子を伺う。ハワードは手で隠されていた固く閉じていた目を開けて顔を上げた。気持ちが切り替わったと貴未は心の中で静かに理解する。
「すぐに行く、外で待ちなさい。」
「はい。」
女官が外に出たのを確認すると、終わりを切り出したのは貴未の方だった。



