寂しかった、許せなかった、悔しかった。
何より会いたくて切なくて苦しかった。
ハワードに二度と会えないと言われたあの時からどれほど逃げ出そうと思ったことだろう。それも出来ない自分の弱さに情けなくもなった。
後からどんなお咎めを受けてもいい、最後に言葉を交わしたいという思いが頭を過るも出来なかった。
自分ではなくハワードに罰が及ぶことを恐れたのだ。これでは拷問ではないかと何度も心の中で后を罵った。そんな自分が怖くなって必死にその思いを胸の奥底に押し込めたのだ。
消せることが出来ないのなら押し殺して片隅にでも置いておけばいい。いつかいい思い出だったと思える日が来るだろうと、カオとの修行に勤しんだ。占いの欠片の中にでも彼の姿を見られる日が来るかもしれない、そんな邪な心をナルは密かに許した。
思いは自由でなければならない。そうでないと見える物も見えなくなってしまう。だから密かな野望を胸に抱いたのだ。
いつか彼の姿を見てみようと。
いつの間にかそんな思いも薄れ毎日が当たり前の様に過ぎていくようになった。それだけ年を取ったのだと苦笑いをした時もある。
それがどうだろう。今またこうして彼と向き合える日が来るなんて。
「ナル。…名前を。」
呼んでもいいのだろうか。
「あの頃の様に言葉を交わそう。」
戻ってもいいのだろうか。
「ずっと…この日を夢見てきたんだ。ナル…っ!」
私だけではないのだと、思ってもいいのなら。
「…ハワード…さん。」
そう口にした途端、頭の中に幸せだったあの頃の記憶が数えきれないほど呼び起こされた。未来さえも当たり前だと思っていたのだ。
「ハワードさん。ハワードさん。」
「ナル。」
あの日、噴水の前で言いたかったことがあった。
「貴方の…傍に居たかった!!」
止まりかけていた涙がまた、次から次へと溢れ出して目も開けられない。悔しい気持ちが思い出されてハワードの背中に回していた腕に力が入った。
何より会いたくて切なくて苦しかった。
ハワードに二度と会えないと言われたあの時からどれほど逃げ出そうと思ったことだろう。それも出来ない自分の弱さに情けなくもなった。
後からどんなお咎めを受けてもいい、最後に言葉を交わしたいという思いが頭を過るも出来なかった。
自分ではなくハワードに罰が及ぶことを恐れたのだ。これでは拷問ではないかと何度も心の中で后を罵った。そんな自分が怖くなって必死にその思いを胸の奥底に押し込めたのだ。
消せることが出来ないのなら押し殺して片隅にでも置いておけばいい。いつかいい思い出だったと思える日が来るだろうと、カオとの修行に勤しんだ。占いの欠片の中にでも彼の姿を見られる日が来るかもしれない、そんな邪な心をナルは密かに許した。
思いは自由でなければならない。そうでないと見える物も見えなくなってしまう。だから密かな野望を胸に抱いたのだ。
いつか彼の姿を見てみようと。
いつの間にかそんな思いも薄れ毎日が当たり前の様に過ぎていくようになった。それだけ年を取ったのだと苦笑いをした時もある。
それがどうだろう。今またこうして彼と向き合える日が来るなんて。
「ナル。…名前を。」
呼んでもいいのだろうか。
「あの頃の様に言葉を交わそう。」
戻ってもいいのだろうか。
「ずっと…この日を夢見てきたんだ。ナル…っ!」
私だけではないのだと、思ってもいいのなら。
「…ハワード…さん。」
そう口にした途端、頭の中に幸せだったあの頃の記憶が数えきれないほど呼び起こされた。未来さえも当たり前だと思っていたのだ。
「ハワードさん。ハワードさん。」
「ナル。」
あの日、噴水の前で言いたかったことがあった。
「貴方の…傍に居たかった!!」
止まりかけていた涙がまた、次から次へと溢れ出して目も開けられない。悔しい気持ちが思い出されてハワードの背中に回していた腕に力が入った。



