御劔 光の風3

リュナは光に圧倒され後退りをする。まるでその光の一部にも触れまいとしているようにも見えた。カルサもその状況に惹きこまれていたが、気を持ちなおしリュナの名を叫ぶ。

いまロワーヌとリュナを接触させる訳にはいかない、情報がないカルサたちにこれ以上の後手は許されなかった。リュナは振り返り、カルサの姿を確認すると助けを求めるようにカルサの名を叫ぶ。

しかしロワーヌも黙って見ているわけではなかった。

リュナを奪おうと動いたがそれは千羅によって阻止する事ができた。しかし意味深な言葉を残し姿を消してしまう。カルサにとって不安要素が増えてしまった。

リュナと合流し、彼女がロワーヌとの会話の中でつきとめたナルについてのことを二人は聞かされる。すぐに千羅はナルの許へ向かい、カルサはリュナに事の真相を求めたのだ。

「事の真相。」

貴未は無意識にでた自分の声に気付いていなかったが答えるようにカルサは頷き、全員と目が合うように見渡した。

「リュナが古の民かどうか。」

結果を求めるようにカルサに視線が集中する。しかしその結果は首を横に振るものなのだ。

「リュナ本人は知らされていなかった。それを隠したのはおそらくリュナの育ての親である風蝶の婆。そしてレプリカ。」

「そうか。」

貴未の返事にカルサは気になったことがあった。貴未の方を見たまま口を開かない、そんなカルサの様子に貴未以外は気付いていた。

しかし当の貴未は自分の手元を見つめたまま動かない。考え込んでしまっているのだ。

「永の事、聞かないのか?」

沈黙を破ったのはカルサ、貴未はカルサに視線を合わせるもすぐに手元に戻した。マチェリラも心配そうに貴未を見上げる。

「今、それを考えてた。」

予想外の言葉に誰もが貴未へ集中した。

「十中八九、永はあいつらの所にいる。でも何かひっかかる。」

「何が?」

すばやく反応したのは傍にいたマチェリラだった。