御劔 光の風3

「それで、リュナの所に行ったらもういなかったのか?」

怪我の具合を確認したあと、貴未は疑問を投げかけた。

「その後に合流した。」

「ねえ。彼女はどこまで知っているの?」

マチェリラの言葉に場の空気は一瞬にして変わった。笑顔が消え、厳しい表情がまた表れる。

「リュナの事か?」

マチェリラの問いに答える前にカルサは確認をした。彼女が誰を指しているかなんて分かっていたのに、不思議と確認をしてしまった。それは逃げなのだろうか。

マチェリラが頷いたのを確認するとカルサは小さなため息を吐く。

「だいたいは話した。でも全部じゃない。マチェリラの事も、スターレンの事は少し話したがまだ全ては話せていない。」

「そう。」

そう呟くとマチェリラは俯いた。そして話はリュナと合流した時に舞台を移す。

「リュナの所に着いたとき、永の力を見た。」

「えっ?」

強い反応を見せたのは貴未だった、マチェリラも反応を示し二人の関心の強さを感じさせる。

カルサは軽く頷くとあの時のことを思い出しながら続けることにした。

「リュナはロワーヌと接触していた。」

リュナの力を追ってようやく彼女の所へ辿り着いたとき、彼女はロワーヌとの戦いを自らの手で終わりにするところだった。リュナの動きは戦い慣れていてカルサたちが見惚れてしまう程に無駄がない。

話をしながら交戦しているのだろう、声が大きくなるにつれて彼女の風魔法は威力を増していく。リュナが叫び、ロワーヌに斬りかかった瞬間、白く淡い光が二人の間を引き裂くように現れたのだ。

大きな手の形をした光はまるでロワーヌを守るように包み込み、その光に向かってロワーヌは「永」と言った。声こそは聞こえなかったものの口の形は確実にその名を呼んでいたのだ。