「カルサはいつも辛そうだな。」
貴未の言葉にカルサは首を横に振る。
「本当に辛いのは日向だ。」
カルサの言葉に疑問符を並べた。何故だろう、日向の話をする時のカルサには違和感がある。まるで特別なものに触れるかのように繊細だった。
「記憶を失っていても特殊な力を持った為にこんな所にまで来て巻き込まれた。あいつは自分の居場所を失っている。」
そう呟いた後、カルサはマチェリラの方に視線を向けた。それに気付いたマチェリラは、何だろうという気持ちで無意識に短い瞬きをする。
「マチェリラ、日向を見た時に何か感じなかったか?」
「日向?古の民か、そうでないかって事?」
カルサは頷いた。マチェリラはそれを受けると浅くため息を吐いてゆっくりと首を横に振った。
「判断できないの。」
マチェリラの言葉に思わず反射的に身を乗り出す、それはカルサではなかった。
「古の民のようで、そうでない。現世の人かと言われればそのようで、そうでない。」
カルサは眉間にしわを寄せて厳しい表情を浮かべる。長いため息は諦めよりも不安を指していた。
「不思議な奴、それで終わればいいんだけどな。」
意外な言葉を発したのは貴未でカルサは思わず顔を上げる。視線に気付いた貴未は微笑むとカルサもつられて微笑んだ。
「日向はまだ、火の力を使いこなせていないようでした。しかし短時間であそこまで操れるようになるのは…正直驚きです。」
めずらしく瑛琳が発言を始めた。
「精霊がいるからなのか元寄りの資質か。記憶を失っているというのも。」
カルサの視線を強く感じ瑛琳は口を紡ぎ謝るように軽く頭を下げる。カルサは首を横に振り口を開く。
貴未の言葉にカルサは首を横に振る。
「本当に辛いのは日向だ。」
カルサの言葉に疑問符を並べた。何故だろう、日向の話をする時のカルサには違和感がある。まるで特別なものに触れるかのように繊細だった。
「記憶を失っていても特殊な力を持った為にこんな所にまで来て巻き込まれた。あいつは自分の居場所を失っている。」
そう呟いた後、カルサはマチェリラの方に視線を向けた。それに気付いたマチェリラは、何だろうという気持ちで無意識に短い瞬きをする。
「マチェリラ、日向を見た時に何か感じなかったか?」
「日向?古の民か、そうでないかって事?」
カルサは頷いた。マチェリラはそれを受けると浅くため息を吐いてゆっくりと首を横に振った。
「判断できないの。」
マチェリラの言葉に思わず反射的に身を乗り出す、それはカルサではなかった。
「古の民のようで、そうでない。現世の人かと言われればそのようで、そうでない。」
カルサは眉間にしわを寄せて厳しい表情を浮かべる。長いため息は諦めよりも不安を指していた。
「不思議な奴、それで終わればいいんだけどな。」
意外な言葉を発したのは貴未でカルサは思わず顔を上げる。視線に気付いた貴未は微笑むとカルサもつられて微笑んだ。
「日向はまだ、火の力を使いこなせていないようでした。しかし短時間であそこまで操れるようになるのは…正直驚きです。」
めずらしく瑛琳が発言を始めた。
「精霊がいるからなのか元寄りの資質か。記憶を失っているというのも。」
カルサの視線を強く感じ瑛琳は口を紡ぎ謝るように軽く頭を下げる。カルサは首を横に振り口を開く。



