「聖?」
「行かなあかんとこがある。自分もはよ行き。」
背中で答えた聖を見送ることしかできなかった貴未は一度足元に視線を落として気持ちを整理する。
何を考え結論付けれたのか自分にも分からない、しかし次に顔を上げた時の気分は悪くなかった。
「自分の向かうべき場所か。」
まずは外の状況を確認する為にも見晴らしがいい場所に行こうと走り出す。
そのうちにカルサとはち合うかもしれない、走っているとどこからかマチェリラが姿を見せずに声をかけてきた。
「貴未。」
「マチェリラ。そっちはどう?」
「まだ城内に侵入された痕跡はないわ、大丈夫。ただ気になる事がいくつか。」
「気になること?」
マチェリラの言葉に足を止めて手を差し出した。
そこに何かが触れた感覚をきっかけに貴未は自分の私室へと瞬間的に移動する。
部屋に着くとマチェリラは薄紅色の床までついた長いスカートを揺らしながら貴未の前に立った。
「お疲れ様、貴未。」
まずは労うがその表情は厳しい。
「どうしたのさ?」
「瑛琳に会いに行ったのよ。ちょっと様子を聞こうと思って…そしたら彼女からこんなことを聞いたの。」
マチェリラは貴未にレプリカが環明の存在を知っていたことを伝えた。
マチェリラの記憶を見た貴未には環明が誰だかは分かったからか浮かんだ疑問がある。
「行かなあかんとこがある。自分もはよ行き。」
背中で答えた聖を見送ることしかできなかった貴未は一度足元に視線を落として気持ちを整理する。
何を考え結論付けれたのか自分にも分からない、しかし次に顔を上げた時の気分は悪くなかった。
「自分の向かうべき場所か。」
まずは外の状況を確認する為にも見晴らしがいい場所に行こうと走り出す。
そのうちにカルサとはち合うかもしれない、走っているとどこからかマチェリラが姿を見せずに声をかけてきた。
「貴未。」
「マチェリラ。そっちはどう?」
「まだ城内に侵入された痕跡はないわ、大丈夫。ただ気になる事がいくつか。」
「気になること?」
マチェリラの言葉に足を止めて手を差し出した。
そこに何かが触れた感覚をきっかけに貴未は自分の私室へと瞬間的に移動する。
部屋に着くとマチェリラは薄紅色の床までついた長いスカートを揺らしながら貴未の前に立った。
「お疲れ様、貴未。」
まずは労うがその表情は厳しい。
「どうしたのさ?」
「瑛琳に会いに行ったのよ。ちょっと様子を聞こうと思って…そしたら彼女からこんなことを聞いたの。」
マチェリラは貴未にレプリカが環明の存在を知っていたことを伝えた。
マチェリラの記憶を見た貴未には環明が誰だかは分かったからか浮かんだ疑問がある。



