「あとは任せた。」
兵士の返事を背に受けカルサは言葉を残し去っていった。
向かう場所はここだけではない、次の対策を打ちにまた打たなければならなかった。
「陛下!」
城壁を歩くカルサに向かってエプレットが駆けてくる。
何事かあったのかと多少緊張しながら彼が辿り着くのを歩きながらも待っていたが、カルサが口を開く前にエプレットが駆けながら声を張り上げた。
「私もお供します!」
それは昨夜までのエプレットからは想像もつかない言葉だっただけに流石のカルサも言葉がつまる。
しかしその目は仕事だからという割り切りからではないことが伝わり、カルサに希望を持たせた。
「ついて来い。」
「はい!」
戦士であった本来の職に近い状態になるからだろうか、本当のところは分からないがエプレットが自らの意思で動き判断したことに嬉しく思う。
しかし。
「覚悟を持てよ。」
カルサの低い声にエプレットは目を大きくした。
「あの時以上のことが起こるかもしれない。それを目の当たりにする覚悟を持て。」
その言葉の意味を深く理解するまでに時間は必要なかった。
元より腹を括ってきたこの場所だ、しかしカルサに改めて口にされると無意識に身体が震えた。
次は自分がナータックの様になるかもしれない。
兵士の返事を背に受けカルサは言葉を残し去っていった。
向かう場所はここだけではない、次の対策を打ちにまた打たなければならなかった。
「陛下!」
城壁を歩くカルサに向かってエプレットが駆けてくる。
何事かあったのかと多少緊張しながら彼が辿り着くのを歩きながらも待っていたが、カルサが口を開く前にエプレットが駆けながら声を張り上げた。
「私もお供します!」
それは昨夜までのエプレットからは想像もつかない言葉だっただけに流石のカルサも言葉がつまる。
しかしその目は仕事だからという割り切りからではないことが伝わり、カルサに希望を持たせた。
「ついて来い。」
「はい!」
戦士であった本来の職に近い状態になるからだろうか、本当のところは分からないがエプレットが自らの意思で動き判断したことに嬉しく思う。
しかし。
「覚悟を持てよ。」
カルサの低い声にエプレットは目を大きくした。
「あの時以上のことが起こるかもしれない。それを目の当たりにする覚悟を持て。」
その言葉の意味を深く理解するまでに時間は必要なかった。
元より腹を括ってきたこの場所だ、しかしカルサに改めて口にされると無意識に身体が震えた。
次は自分がナータックの様になるかもしれない。



