御劔 光の風3


シードゥルサ国は混乱していた。



城に戻りその様子は一目で分かる、既に城内でも魔物の姿をとらえサルスの指揮に従い人は動いていた。

廊下を走る女官や一心不乱に働く兵士、広間では完全に平静さを失い騒ぎになりつつあるところにカルサは戻った。

「陛下!!」

「待たせてすまない。」

以前の様に玉座の間に机を置いて対策本部を設けている、余裕などかけらもない大臣たちが噛みつくようにサルスに詰め寄っていた。

大方カルサはどこにいるのかと問いていたところだろうとカルサも予想はしている。

そして思った通りに表情を困惑から怒りに変えて次々とカルサの方に詰め寄ってきた。

「一体今までどちらに行かれていたのですか!我々がどれだけ…。」

「交替だサルス。遅くなってすまなかった。現状の報告をしてくれ。」

サルスは頷くと同時に机の上に広げていた地図とメモの様な報告書を眺めて厳しい表情を見せる。

最初に魔物の群れが城に向かってきていると連絡が入ってからはさほど時間は経っていない、それでもなんとなく予想されることはあった。

それが一つの答えとしてサルスの中に居座っている。

「これは個人的な推測ですが…奴らの狙いは城ではないかと。」

魔物の出没場所は城に近付くにつれて多く報告されている、付け加えての進行方向を考えるとそう推測するのが自然ではあった。

空は明るさを失い薄暗くシードゥルサを包み込んでいく。