「いずれ…カルサは居なくなる。」
その声にエプレットは身体を震わせる、いつしかナータックも同じようなことを言っていた。
寂しげな表情を浮かべてそう遠くない未来だとも付け足していたような気がする。
「そのあとを担うのは誰だ。」
まるで自分に問いかけるような言葉にナータックは鉛のような重いものが胸の内に落ちてきた様で苦しくなった。
何故そんなに思いつめた表情をサルスがするのだろう、その理由が分からなかった。
「…貴方様です。サルスパペルト殿下。」
それは安い言葉だろうか。しかしサルス以外にいないとナータックは信じていた。
「ならばカルサがいる今、全てを得るしかないだろう。国王の何たるか、それを知っているのは現国王だけだ。」
サルスが手で優しく触れるのはカルサから任された書類だった。
その仕草、言葉、サルスの思いを感じて書類がそこにある意味をエプレットは初めて理解する。
もう動き始めているのだと。
サルスの言ういずれはそこまで来ているのだと分かってしまった。
「カルサを疑うな。誰よりもこの国を案じ働いているのは他ならぬカルサ・トルナスだ。」
ナータックは目が熱くなっていくのを感じた。
「誰も代われない。…誰もあの場所へは辿り着けない。人が踏み入れることの出来ない神の領域だ。」
寂しげな感情を宿した目は行きたくても辿り着けなかった人間の悔しさを表している。
並びたかったのだろうか、その辛さや苦しみを同じ場所で肩を並べて感じたかったのだろうか、叶わないことはすまいとした諦めも感じられるその姿にナータックは目を細めた。
その声にエプレットは身体を震わせる、いつしかナータックも同じようなことを言っていた。
寂しげな表情を浮かべてそう遠くない未来だとも付け足していたような気がする。
「そのあとを担うのは誰だ。」
まるで自分に問いかけるような言葉にナータックは鉛のような重いものが胸の内に落ちてきた様で苦しくなった。
何故そんなに思いつめた表情をサルスがするのだろう、その理由が分からなかった。
「…貴方様です。サルスパペルト殿下。」
それは安い言葉だろうか。しかしサルス以外にいないとナータックは信じていた。
「ならばカルサがいる今、全てを得るしかないだろう。国王の何たるか、それを知っているのは現国王だけだ。」
サルスが手で優しく触れるのはカルサから任された書類だった。
その仕草、言葉、サルスの思いを感じて書類がそこにある意味をエプレットは初めて理解する。
もう動き始めているのだと。
サルスの言ういずれはそこまで来ているのだと分かってしまった。
「カルサを疑うな。誰よりもこの国を案じ働いているのは他ならぬカルサ・トルナスだ。」
ナータックは目が熱くなっていくのを感じた。
「誰も代われない。…誰もあの場所へは辿り着けない。人が踏み入れることの出来ない神の領域だ。」
寂しげな感情を宿した目は行きたくても辿り着けなかった人間の悔しさを表している。
並びたかったのだろうか、その辛さや苦しみを同じ場所で肩を並べて感じたかったのだろうか、叶わないことはすまいとした諦めも感じられるその姿にナータックは目を細めた。



