「ああ。あれは冗談だ。そもそも比べる物でもない。」
本気にしてしまったんだなと半ば申し訳ないような気持ちで苦笑いを浮かべてまた背中を向ける。
そして目当ての書籍を選び取ると紙をめくる音が聞こえだした。
「そんなことはありません!現に今も陛下の仕事をされているではありませんか!」
そのまま終わるかと思った会話はエプレットの張り上げた声によってまだ続けられる。
強い感情を露わにしたエプレットにサルスはまた振り向かざるをえなくなった。
一体何があったというのだろうか。
しかしサルスが尋ねる前にエプレットは堰を切ったかのように次ぎ次と言葉を吐き出していく。
「配属されてから私はずっと思っていました。陛下は殿下にいくつも仕事を押しつけて自分の負荷を軽くしている。今までどれほど殿下に支えてもらっていたかも知っている筈なのに殿下の優しさに甘えています。」
拳を握る手には強い力が入っているようで目で見て分かるほどに震えていた。
「陛下の身代わりをしていたのは殿下です。あれだけのお働きをされた殿下を休ませるどころか更に甘えて仕事を回して…今も何をしているかさえ伝えていらっしゃらないのではありませんか?そんなのおかしいですよ。」
エプレットの様子からしてそれは今日に限った感情ではないことにサルスも気が付いた。
おそらく配属された日から、もしかするとその前からずっとカルサに対して抱いていた感情なのかもしれない。
それはカルサだけではなくサルスも含まれた疑惑の念だったのだ。
「私には陛下が何を考えてらっしゃるのか理解出来ません。」
吐き捨てるような言葉は少し驚きを交えながら受け止めていたサルスの心をいとも簡単に冷ややかにさせた。
それは素直に目や表情にも表れたのだが、興奮しているエプレットは気が付いていないようだ。
本気にしてしまったんだなと半ば申し訳ないような気持ちで苦笑いを浮かべてまた背中を向ける。
そして目当ての書籍を選び取ると紙をめくる音が聞こえだした。
「そんなことはありません!現に今も陛下の仕事をされているではありませんか!」
そのまま終わるかと思った会話はエプレットの張り上げた声によってまだ続けられる。
強い感情を露わにしたエプレットにサルスはまた振り向かざるをえなくなった。
一体何があったというのだろうか。
しかしサルスが尋ねる前にエプレットは堰を切ったかのように次ぎ次と言葉を吐き出していく。
「配属されてから私はずっと思っていました。陛下は殿下にいくつも仕事を押しつけて自分の負荷を軽くしている。今までどれほど殿下に支えてもらっていたかも知っている筈なのに殿下の優しさに甘えています。」
拳を握る手には強い力が入っているようで目で見て分かるほどに震えていた。
「陛下の身代わりをしていたのは殿下です。あれだけのお働きをされた殿下を休ませるどころか更に甘えて仕事を回して…今も何をしているかさえ伝えていらっしゃらないのではありませんか?そんなのおかしいですよ。」
エプレットの様子からしてそれは今日に限った感情ではないことにサルスも気が付いた。
おそらく配属された日から、もしかするとその前からずっとカルサに対して抱いていた感情なのかもしれない。
それはカルサだけではなくサルスも含まれた疑惑の念だったのだ。
「私には陛下が何を考えてらっしゃるのか理解出来ません。」
吐き捨てるような言葉は少し驚きを交えながら受け止めていたサルスの心をいとも簡単に冷ややかにさせた。
それは素直に目や表情にも表れたのだが、興奮しているエプレットは気が付いていないようだ。



