『次は氷室駅、氷室駅~お降りの方は左のドアからお降り下さい』 「この駅だな」 泉君はそう言うと私の手を引いてドアの方へ向かう。 とても強く握られた手。 人の流れに逆らうかのように改札をくぐると、一気に道が開けた。 「ここから1.5キロだけど、歩けるか?」 泉君は私のヒールを見て心配そうに聞いた。