僕は、ねぇちゃんのヒーロー。【完】




 お母さんの実家は代々と受け継がれてきた名門の家で、お見合いでお父さんと出会ったらしい。




 だからなのか、お母さんはお父さんを愛していなかった。




 お父さんは、どうだったのか今では知るよしもないけど。




 「ほら、できた♪」




 ねぇちゃんは自慢気にトーストののったお皿を机に運んできた。