「ここにもいねぇ、、」



 乃江流は、疲れた顔で走ってきた。



 「僕の方にもいなかった、、」




 僕がしょんぼりと肩を落とすと、乃江流は優しく僕の肩を叩いた。



 「無駄に広いもんな、この学校。

 ・・・でも」




 乃江流はにっこりと笑った



 「心配することはねぇよ、お前はねぇちゃんのヒーローなんだろ?

 だったら、こんなトコで弱気になんねぇで見つけだそうぜ?」



 乃江流は親指を立てて、「大丈夫!」と言った。