僕は、ねぇちゃんのヒーロー。【完】






一歩外に踏み出すと、凍えるような北風が僕とすみれのマフラーをなびかせた





 「うぅ・・・さぶい・・・」





 僕は思わず空いた右手をポケットの中につっこんだ



 粉雪が僕たちの頭やコートについて溶ける





 でもすみれの右手と僕の左手は暖かい