よく、ねぇちゃんと日がくれるまで遊んだ神社だ。 ねぇちゃんは、いつもここで何かお祈りしてたっけ。 「何をお祈りしたの?」なんて、いくら聞いても、ねぇちゃんはいつも口に手をあてて 「ねぇちゃんと神様のひみつ」 と、言った。 僕も、何かお祈りしようか、 そう思って、神社の鈴を鳴らす。 耳に響く明るい音も、今は悲しい音に聞こえた。