僕は、ねぇちゃんのヒーロー。【完】





 よく、ねぇちゃんと日がくれるまで遊んだ神社だ。




 ねぇちゃんは、いつもここで何かお祈りしてたっけ。



 「何をお祈りしたの?」なんて、いくら聞いても、ねぇちゃんはいつも口に手をあてて

 「ねぇちゃんと神様のひみつ」

 と、言った。




 僕も、何かお祈りしようか、




 そう思って、神社の鈴を鳴らす。



 耳に響く明るい音も、今は悲しい音に聞こえた。