僕は、ねぇちゃんのヒーロー。【完】




 「今日はママ、家にいないの。」



 ねぇちゃんは僕の髪をくしゃくしゃにした。



 少し、目が泳いでいるようにみえた。



 「今日はって、、昨日も一昨日もずっといないじゃん。ママこの頃おかしいよ!

 ねぇちゃんはパパがなんで死んじゃったのか知ってるんでしょ!?

 なんで皆、僕には教えてくれないの・・・!」



 僕はそう言うと、傘の屋根から勢いよく飛び出した。



 もう訳がわからなくなってくる。