僕は、ねぇちゃんのヒーロー。【完】





 学園の道はおよそ、200mは歩かなければいけない



 僕らが通る道の脇には多くのお客さんが集まってきていた



 特に、僕と乃江流が目立っていた




 「乃江流くーん!」




 女の子たちは乃江流に大きく手を振っている



 「幹汰ちゃん可愛い~」




 僕を見て、騒ぐ女の子もいた



 「のんちゃんって意外と人気あるね」




 僕は小さな声で乃江流に話しかけた




 「って、幹汰も人のこと言えねぇだろ?」