僕は、ねぇちゃんのヒーロー。【完】




 「幹汰~、ほら出発♪」



 ねぇちゃんはしっかりと僕の腰につかまった。



 「んじゃ、おちないでよ~?」



 「うんっ!」




 僕らはきっと姉弟にはなってはいけなかった二人。



 どんなに想っても近づくことはできない、



 そんなのは許されない、



 だから、せめて僕はねぇちゃんを守る。



 きっと僕はそのために生まれてきたんだ。