「それは貴方の身分を表すの」

「身分って、クラスのことじゃ・・・?」

「いいえ、クラス内でさらに身分を分けているのよ」



なにそれ、そんな話校長から聞いてないけど。

あたしの反抗的な言葉に、彼女はわざとらしく「当たり前じゃない!」と呆れた顔をしてみせた。



「だってこのクラスだけだもの」

「はぁ?」

「ランクはクラス内での影響力や貢献度に応じて変動するわ。

だからたとえ神谷の関係者だろうと貴方は転校生だからⅢ(サード)、最低ランクね」



ふふん、と彼女は満足そうに口角を吊り上げた。

その胸には、Ⅰというバッヂがキラキラと輝いている。

よく見れば、後ろの二人の胸にも同じバッヂが目に痛いくらい主張していた。

あたしがそれに目を奪われていたことに気付いたのか、彼女はまた笑みを深めた。



「上からⅠ(ファースト)、Ⅱ(セカンド)、Ⅲ(サード)。

当たり前のことだけれど、上の者の言うことには従うのが当然よ。

わたくしは優しいから、知らなかったことも加味してさっきの無礼は今素直に謝ったら許してさしあげるわ。

分かったら、今すぐ「アホらし」