Sの法則-平凡姫と俺様SP-




でも、あたしは普通の庶民出身だし、今は神谷さんちにいるって言っても養子とかなわけじゃないし。

むしろ成績だって多分学校一のバカだろう。

そんなこと、この一週間で沙希に叩きこまれた勉強内容を見れば明らかだもん。

そう考えてるあたしが分かったのか、校長先生は「しょうがないのよね」と眉を下げた。



「残念ながら、この学校ではクラスによって認可されていることが変わるの」

「はぁ・・・」

「専属SPや執事・メイドを従わせる、ということはAクラスの人しか許されないのよ」



───それって、あたしをDクラスに入れて、特例でSPを認めた方がいいんじゃ。

おずおずとそう言えば、



「SPが一人でも多い方が、鈴ちゃんの安全が確保されるでしょう?」



と校長先生は言った。

あぁホント、あたしなんかのためにそこまでしてくれなくていいのに。

神谷先生もそうだったけど、みんな配慮が深くて優しくて、感動してしまう。

ホント沙希に見習ってほしい!