「由美ー?」

「アンタのんびりしてていいの?もう5時半になるわよ」

「嘘!」



慌てて立ち上がり、由美の視線を辿って黒板の上の丸い時計に視線を送る。

短針と長針が下に集まっていて、示す時間は確かに5:25・・・



「ややややややばい!」



片付けたら6時になるじゃん!

そうしたら走らないと間に合わないよ!!

パニックでワタワタし始めたあたしにまったく動じることなく、由美は「別の日は?」とクールに提案してくれる。

でも、



「今日しか行く暇ないんだよ!」



なぜかこんなときに限ってボケていたあたし。

展覧会をやってる日を一ヶ月間違えていて、開催が残り数日ということに気付いたのはつい昨日のことだったのだ。

気付いただけマシ・・・とは思いたいものだけど。



「無計画」

「大きなお世話!っていうかどうしよう!!」