あーもう。皮肉なまでのかっこいい顔で爆弾発言をしてくださりやがったよこの男。
ホント最初のあたしへの忠義心的な言葉はどうした。
つーか今でも敬語と内容のギャップがひどすぎるんですけど。
突っ込みどころがありすぎて、色々通り越した結果呆れかえってしまうあたし。
「・・・要は、“この俺に無駄な仕事増やすんじゃねぇ”、“命が惜しけりゃ言うこと聞きやがれ”ってことですか？」
そうぼそりと言えば、沙希はさらに笑みを深めた。
“正解ですよ”なのか、はたまた“少しは賢くなったじゃねぇか”なのか。
それとも“何バカげたこと言ってるんですか、鈴様”とか言われんのかな。
大体、この思いっきりあたしに尽くしてます感が本性なのか、思いっきり俺様感が本性なのかすら分からないから、
どっちとも取れるし、どっちとも取れないし。
・・・っていうか、もしかして、どっちでもなかったりするんだろうか。
普通に“考えすぎだなこの女”くらいしか思ってないのかな。
むしろ、“そんな色々な意味があるわけねぇだろ”だったりして。
