Sの法則-平凡姫と俺様SP-




「わかん、ない」



気付いたら、考えるよりも先に口を飛び出していた。



「でも、過去は、変えられないから・・・これから、どうするかだと、思う」



この数ヶ月間の生活は、大変なことも辛かったこともいっぱいあった。

でも、今思い返せば一つ一つが大切な思い出で、とてもいい経験だった。

だから、この“世界”に来たこと、後悔したことや恨んだことなんて一度もない。

沙紀に出会えたことも一緒。

恋をする楽しさ、嬉しさ、悲しみ、苦しみ、全部沙紀が教えてくれたことだから。



「あたしも、沙紀に出会えて良かったと思ってるよ」



沙紀も言ってくれた。

『あたしに会えて良かった』って。

だったら、きっと沙紀が犯した罪は、間違ってるけど間違ってないんだ。

変な日本語だけど、きっとそうなんだって思ってる。



「あたしも、沙紀と離れたくない。・・・これからも、ずっと一緒にいたい」



その想いだって沙紀と一緒。