「お前が鈴ちゃんに隠してたこと。
沙紀が言わないと、鈴ちゃん信じられないみたいだよ?」
やめて。
やめて。
やめてやめてやめて!!
イヤイヤをするように首を横に振って、鬱血するぐらい自分の両腕に力を込める。
なのに。
「・・・鈴」
小さな声だけど、それでも沙紀があたしの名前を呼ぶから。
大好きな手で、あたしの頭を撫でるから。
「・・・ごめん」
切ないくらいの声音で、謝るから。
優しすぎる手つきで、あたしの頬に触れるから。
「・・・っ」
龍世君の言葉が真実だって、
この意味分からない世界が現実だって、
沙紀本人に突きつけられた気がした。

