微笑みながら一連の流れを見ていた神谷先生、

長瀬さんに目がハートのお母さん、

心底呆れた顔のお兄ちゃん、

ちょっと心配そうな由美、

そして、柔らかくあたしを見つめる長瀬さん。

ひとりひとりを見つめて、それからあたしは酸素マスクを外し、はっきり言葉にした。



「ちゃんと神谷さんちの宝物、守るから」



こうして、あたしの平穏な日常は完全に崩れ去ってしまった。

けれど、

これが全ての始まりで、

あたしの運命の始まりだった。



そして、

あたしと長瀬さん・・・ううん、あたしと沙希の出会いだった───





【基本突然起こる・・・ってほどがあるでしょ!】





(「とりあえず、長瀬さん早く検査してきなよ!銃弾食らってんでしょ!?」)
(「・・・鈴様、SPは常に依頼主のお側に「だったらあたしが付いてくからさっさと行くよ!」)
(「素晴らしいですね、普通の人ならまだ起き上がることもままなりませんよ」)
(「喧嘩売ってる?」)