だって、せっかく助かったのに、おじいちゃん・・・じゃなかった、神谷会長に死なれたらあたしどうしたらいいのか分からない。
っていうかあらゆる意味でさすがに自分の命は惜しい。呪われるのはごめんだし。
長瀬さんには、いてもらうしかないんだよね。
「鈴さ「た・だ・し!!」
でも、あたしだってそんな黙って引き下がるほど素直でかわいい女の子じゃないの。
ぱっと顔を明るくさせた長瀬さんの言葉を力強く遮った
「あたし、守られてばかりは絶対に嫌だからね」
運動は特別得意じゃないし、頭脳戦なんて言えるほど頭も良くない。
でもあたしは守られるようなキャラじゃないし、人に頼ってばかりいるほど弱くもない。
さすがに銃なんかには勝てないからその辺は頼りにはしてるけど、だからって長瀬さんに全てを任せたままなのは嫌だ。
あたしは真っ直ぐ長瀬さんの目を見つめて言い切った。
長瀬さんはほんの少し目を見開いて、それから「分かりました」と頷いてくれた。
「確かに貴方は生命力が強そうですからね」
「だからイケメンだからって何言っても許されると思うなよ?」
そんな冗談を言って、けれどすぐにお互い噴き出して声を出して笑った。

