「お前、この家出たら、俺との関係どうするつもり?」
「それは・・・」
誤魔化していたあたしの心を、見透かされた気がした。
その鋭い瞳の力にあたしは敵わない。
逃げることも、許されない。
「まさか無かったことにしようとしてないよな?」
「っ」
本当に、沙紀はどうして気付いてしまうんだろう。
沙紀のことは本当に好き。
“愛してる”なんて子どものあたしには相応しくないけど、あたしなりに彼を愛している。
それでも───
あたしは意を決して口を開く。
でも、だって、と言おうとしたあたしの言葉を沙紀は遮った。
「お前の言う“俺が好き”ってその程度だったんだ」
もう沙紀はあたしに背中を向けてしまっていた。
進む列に合わせて進んでいった沙紀を追いかける。
でも、本当の意味で追いかけられなかった。
あたしは、いつまでも沙紀の背中を見てた。
こんなにも楽しみに並んでいたはずのジェットコースターは、全然楽しくなかった。

