だって学校が楽しいままだったら、
いつまでも後ろ髪引かれて元の生活に戻ろうなんて思えないんだもん。
それにあたしを無視することが友達に罪悪感を与えているのなら、
あたしはいない方がいいんじゃないのかな。
「だから、もうタイムリミットなんだーって思うと・・・幸せなことが、寂しくて、苦しい」
あたしはここまで話してはっと気付く。
せっかくのデートなのに、何あたしはしんみりしたことを言い出してしまったんだろう。
「でもさ、なんだかんだ感謝もしてるんだよ!」
沙紀がどう思ってるかわからなくて、あたしは努めて明るい声を出した。
「だってさ、あの事件がなかったら、あたしここにいないじゃん!
あたしにこんな幸せな体験をさせてくれたこと、ホントにホントに・・・ありがとうって、感じる」
お金持ちの生活だから、贅沢な毎日だから、幸せなんじゃない。
新しい世界をしれたこと、新しいお友達がたくさん出来たこと、そして愛を知ったこと。
その一つ一つが、本当に嬉しい。
それも、事実なんだから。

