Sの法則-平凡姫と俺様SP-




おずおずと尋ねると、沙紀は少しだけあたしの顔を睨んで「うるせ」と言った。

その睨みに、全然迫力なんてない。

あたしは楽しくなって、もっとからかいたくなった。

指さすように彼にアイスを向ける。



「あは、あはは!沙紀照れてる!かーわーいーいー!」

「おい、鈴調子乗るなよ」

「だって沙紀かわいいんだもん!もう一回言ってあげようかぁ?」



クスクスと笑いながら、あたしのからかいは止まらない。

だから、沙紀がにやりと笑ったことになんて気付かなかった。



「・・・バカ」



アイスを持っている手首が掴まれ、ぐいっと沙紀に引き寄せられる。

突然の行動に、あたしは「わ!」と声を上げて沙紀の胸にダイブする形になった。

そのままびっくりして顔を上げようとしたのに、

その前に沙紀の顔があたしの耳元に寄る。



「俺が照れたのは、お前が可愛すぎるからだよ」

「んなっ!!」



囁かれた言葉に、今度こそ顔を上げる。