Sの法則-平凡姫と俺様SP-




「でも一番は、やっぱり沙紀の中身だよ」



あたしの変化に気付いてこうして連れてきてくれる優しさ。

意外と勉強には厳しい生真面目さ。

時には“どこが好き?”なんて聞いちゃう可愛さ。

たまに俺様になっちゃうけど色気たっぷりの大人さ。

なにより、SPという仕事に自信と誇りを持つ心の強さ。

何個上げても足りないくらい。



「沙紀の全部が好きだよ」



こんな言葉でまとめちゃうのはなんだか惜しい気もするけど、だってそうなのだ。

ボキャブラリーが貧相だとか関係なしに、本当に本当に全部が好きなんだ。

へへ、と笑ってみせると、沙紀は口元を手で押さえてあたしから顔を背けた。



「沙紀?」

「・・・・・・見んな」



思わず顔を覗き込むと、見たことも無いような赤い顔。

あたしはぽかん、と口を開けてしまった。

だって何度でも言うけど、ホントに見たこと無いんだもん。



「沙紀・・・照れてるの?」