Sの法則-平凡姫と俺様SP-




「ごめんごめん、そりゃそうだよねぇ」



あたしは口先だけ納得したフリをして、頷きながらアイスを一口。

それから「んー」と言いながら空を見上げた。

沙紀の好きなとこ、ねぇ。と考えているのだ。

少し沈黙していると、「そんなに考えることか?」と沙紀が困ったような顔をした。



「違う違う、たくさんありすぎて困ってんの」



笑ってそう答えたら、今度は沙紀があたしの顔を見つめて固まった。

でも、すぐに嬉しそうに微笑んでくれる。



「その顔も好きだしさ」



あたしにしか見せてくれない、“SPの沙紀”じゃない顔。

そりゃまぁ、整ってるとは思うよ?

アイドルや俳優さんなんて目じゃない!ってくらいかっこいいとは思う。

(今日一日ここにいるだけであちこちの女の子が目をハートにして振り返ってくるくらいにはね!)

でも、あたしが好きな沙紀は、かっこいいから好きなんじゃないんだよ。