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・・・やっぱり。
翌日学校に着いてすぐ感じた違和感に、あたしはドアのそばでため息をついた。
なんとなくこうなるような予感はしてたんだよね。
「・・・っ、杏華様に申し上げて参ります」
「いいよ、沙紀!」
同じように気付いた沙紀がすぐに踵を返し、教室の一番前に優雅に座る杏華様のそばに行こうとする。
だけどあたしはそれをすぐさま止めた。
「でも・・・」と渋る沙紀。
あたしはもう一度「大丈夫だから」としっかり頷いて見せた。
「沙紀がいれば平気」
「鈴様・・・」
そう、あたしにとって一番の願いは沙紀が離れないこと。
それを願った結果がこれなら、耐えることなんて楽勝だ。
あたしは自分の机・・・そう、昨日までと場所の変わった、
教室の最後列よりさらに後ろにただ1つだけ引き離されている机にカバンを置いた。
机の中を確認する。うん、やっぱりあたしの机。

