「───皆さん、お久しぶりですね」
教室を見渡した彼女は優雅に微笑むと、
高いながらにしっかりとした涼やかな声ではっきりとそう言った。
その言葉を合図にするように、がたがたと荒い音を立ててみんなが立ち上がる。
え?え?とわけわからないまま、あたしも従って立ち上がった。
「「「「「「「「「「おかえりなさいませ、杏華様!!」」」」」」」」」」
あのプライドの塊のお嬢様・お坊ちゃま達が、
まるでメイドさん・執事さん達のように声を揃えて一斉に頭を下げた。
見ればののかちゃんだって香織ちゃんだって真央ちゃんだって・・・
あのマナまでが頭を下げている。
きょ・・・杏華様、って、もしかして、さっきマナが言っていた・・・?
ちょうど話題の人物が現れたことに、そしてみんなの行動に驚いていたあたしは、
教室の中であたし一人頭が上がったままなことに気付けないでいた。

