口調は可愛いのに内容は意地悪な沙紀に、あたしの熱は上がるばかりだ。
すごく勇気が必要だったけど、ぎゅっと拳を握りしめてあたしは勢いよく吐き出す。
「さ、沙紀も!同、じ気持ちだっ!たらいいな・・・って!思ったの!」
力みすぎて変なところにイントネーションを入れてしまう。
本当に恥ずかしい、と思ってるのに、沙紀といったら。
「同じ気持ちってどんな気持ち?」
「えぇ!!?」
と、笑いながらまだ拍車を掛けてきた。
なんだこの羞恥プレイ。
これ以上はあたしの心臓が壊れてしまいそう。
もう湯気が出るんじゃないかっていうくらい、体は熱くなることを止めないし。
完全に固まったあたしに、
「鈴の口から聞きたい」なんて、とろける声で甘いことを言う沙紀。
「~~~っ、さ・・・」
「うん」
「沙紀っ、の!・・・こと、が・・・好きって!気持、ち・・・!」
口の中が乾いて、あたしの声はやっぱり途切れ途切れだ。
こんな大切なことを伝えているのに、情けない。
でも、だって、告白なんて生まれて初めてのことなんだもん。