「あ、ううん!そうじゃないよ!
別にあの人達のことは全然気にしてないし!」
「いえ・・・私も随分と無礼で差し出がましいマネをいたしまして」
「気抜いていいって言ったのあたしだし、本当何にも気にしてないから」
むしろ沙紀の新たな一面を見て嬉しかったくらいだし。と心の中で付け足した。
何度も笑顔で否定するあたしを見て、沙紀はやっと安心したように笑ってくれた。
「それでは、デートの続きと参りましょう」
「・・・って、さっきから言ってるその“デート”はなんなのよ」
「そうは申し上げても、デートでございましょう?」
た、たしかに二人で歩いてたらそう見られなくもないのかもしれないけど。
(実際さっきも彼女って言われたくらいだし)
でも、そんな風に考えたらあたし意識して何も出来なくなってしまう。
「鈴様も、どうぞ気を抜いて心行くまで楽しんでくださいませ。今日はご褒美なのですから」
さっきまでの顔が嘘のようなSPの仮面を貼り付けて、
沙紀は「行きましょう」と歩き出す。

