「・・・でもさ、ちょっと失礼なこと言っていい?」
こそり、と片方が声を細める。
その声に、ちょっと訝しげな声音で沙紀が返す。
「なんだよ?」
「なんかさ、お嬢様ってあんまりお嬢様っぽくないんだな」
「んなっ!!」
あ、あたしのこと!?
突然話を振られて、しかもその内容にあたしは声を上げてしまう。
初対面の人にまであたしって一般人に見られるんだ・・・いや、確かに生粋の庶民だけど。
ちょっと凹んで俯きそうになった顔は、すぐにあげることになった。
だって、
「ははっ!」
あの沙紀が、声を出して笑ったから。
反射で思わず沙紀を見た。
・・・この口調の彼になってから、初めて沙紀本人をきちんと見た。
キラキラしている、あたしの知ってるSPの沙紀とは全然違う沙紀の顔だった。
「いい勘してんなー、さすが。
こいつ、ちょっと事情があってお嬢役やってるけど、ホントは庶民なんだよ」

