Sの法則-平凡姫と俺様SP-



「変わった方ですね」

「褒め言葉として受け取っておきます」



あたしの受け答えに、神谷先生が柔らかく目を細めた瞬間だった。

───とは言え、あまりにも一瞬の出来事で何が起きたのかよく分かっていない。

むしろ、目を細めた瞬間なのかもわからない。ただ、その顔が最後に映っていただけ。

バァンという何かが爆発するような空気を引き裂く音が響いて、その大きな音に反射的に目をぎゅっと閉じる。

と同時に、一瞬頬の横に風が吹いたのを肌で感じた。

それから、おそるおそるゆっくりと目を開いた視界を覆っていたのは・・・



「ご無事ですか?鈴様」



押し倒すように両腕をあたしの横に付きながら身体の上にいる、スーツを纏った一人の男の人で。

逆光で顔はよく分からなかったけど、蛍光灯の光を拾うサラサラの赤味がかった茶髪が綺麗だと思った。



「い・・・」

「い?」

「いたたたたたたたたたたたたッ!!!!」