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「おーっ!!!」
やっとついた目的地。
数ヶ月ぶりなのに、もう何年も来てない感覚・・・って、それは大袈裟かもしれないけど。
由美とは最低でも月一は来てたから、あたしにとっては本当にそんなイメージなんだ。
だから思わず声を上げてしまったんだけど、すぐに口を手で押さえる。
沙紀が「なんですか、大声出して」「私が恥ずかしいです」とでも言うと思ったから。
でも・・・
「それだけ喜んでいただけると、嬉しいです」
と穏やかに微笑むだけの沙紀。
なんか・・・ホントに別人。
あの俺様っぷりはいったいどこ行ったんだ。
「それでは、どこから回りましょうか」
目の前にある案内板を見ながら、沙紀はあたしに問いかける。
「洋服買いたい」とは言ったものの好きなブランドは多いし、
そもそも来ただけで満足してなんか購買意欲が削がれたというか。

