「沙紀は、いつでもどこでも、全身全霊であたしを守ってくれていました。
だからあたしは平穏無事でいられたんです。
こんな身勝手な行動を取ってしまうくらい・・・自分が狙われていることを忘れてしまうくらい。
それこそが、沙紀が完璧に守ってくれていた証拠ではないでしょうか」
先生は、眉1つ動かさずただあたしの顔をじっと見つめている。
あたしはふぅと震える息をゆっくり吐き出して、また口を開いた。
「今、あたしは反省しているんです」
「・・・」
「あたしの軽率な行動が、様々な人に迷惑を掛けてしまったこと。
自分の行動がどんな影響を及ぼすか・・・こんな大きな事件を起こして、
やっと気付く大バカ者なんです。あたし。
でも、沙紀はそんなバカなあたしの行動を、決して制限したりしなかった」
むしろ、「鈴様らしいですね」と「いいところですよ」と褒めてくれていた。
(そりゃぁ、グチグチ怒られたりしたけどさ!)
でも今思い出すのは、
ガミガミと怒る沙紀ではなくて、
困ったように笑いながらあたしの頭を撫でる沙紀の姿なんだ。

