つまり、取り出すには取り出すけど、ある程度は後の話になるってことなのか。
その神谷先生の言葉は、神谷先生自身の拒否の意思を表していて、みんなが俯いてしまった。
とは言え、寝てるあたしからはみんなの表情が見えるんだけど・・・ねぇ、ちょっと。
なんか嫌な予感がするの、気のせいでしょーか?
あたしの口元がひくりと痙攣すると同時に、最初に顔を上げたのはお母さんだった。
「なんだかすごいことになってきちゃったわね!」
「なんていうか、お前ホント運ねぇなー」
「良かったね、鈴にも多少の価値が出来て」
「───あのさ、あたしのこともうちょっと労わってくれる?」
キラキラと顔を輝かせるドラマ大好きなお母さん。
呆れたように冷ややかな目をあたしに向けるお兄ちゃん。(さっきのは何だったんだ!)
フォローになってないことを言いながら、同情の目を向けてくる由美。
思い思いのリアクション、と言いたいところだが誰ひとりあたしに同情も心配も不安も向けないことにさすがに悲しくなる。
あまりにも切り替えが早すぎるでしょ。さっきのシリアスな空気はどうした。
あたしのことなんだと思ってるんですか、この人たちは。
(まぁ、泣き崩れられたりしても困るんだけどさ・・・)

