その後に告げられていく数え切れない電気製品メーカー、化粧品メーカー、おもちゃメーカー、洋服メーカー、車メーカー、家具メーカーエトセトラ。
全てあたしでも知ってる有名どころばかりで、頭がクラクラしてまた気を失いそうになった。
「世界屈指の超大手財閥だよ」
最後にそう締めくくったお兄ちゃんの言葉の後、おそるおそる神谷先生の顔を見る。
「そこまで褒められると恥ずかしいですね」とすこし照れた笑顔をしていた先生。
もうその後光が差しこむ神々しさと恐れ多さに、点滴を抜いて土下座したい衝動に駆られたのはあながち間違ってないだろう。
っていうか、助けたとかありがとうとか言われてるけど、すんごい人突き飛ばしたんだぞ。あたし。
素直に喜べばいいのか、驚きを体全体で表現すればいいのか、無礼を謝罪すればいいのか、いろんな気持ちに駆られて頭を悩ませていると、聞こえた咳払い。
「ただ、ここからは謝罪をさせてください」
「え?」
突然、神谷先生の表情が一変した。
真剣で強い眼差し───それに囚われていると、「鈴さんの周りにいらっしゃる皆さんもお聞きください」と視線を周りに動かした。
先生が放つあまりにピリピリした空気に当てられ、お兄ちゃんとお母さんは顔を引き締め、
部屋を出ようとしたらしい由美も、神谷先生の視線に諭されて戸惑いつつ背筋を伸ばしていた。

