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それから、マナに教えてもらって会場に戻ると、案の定あたしは沙紀にこっぴどく怒られた。
だけど、あたしの中ではマナに出会えたってことだけで本当に十分で、
沙紀からの滝のようなお説教も明るい気持ちで聞き流せるってもんよ。
・・・そして一連の話の後、あたしはメグとマナの話を沙紀に伝えた。
(もちろんマナの許可の元ね!)
そんな宇佐美家のトップシークレットに、沙紀も相当びっくりしていた。
でも、さんざん怒っていたはずなのに、
「良かったですね」とあたしとマナの関係性を認めてくれたのだった。
「・・・何にやにやしてるのよ、気持ち悪い」
今日は生誕祭から数日後。
今、あたしは個人的にマナに呼び出されて宇佐美家にいる。
優雅に紅茶をすすっていたマナの毒舌も全開だ。
あの生誕祭の時のことを思い出すとどうしても口元が弛んでしまうのはしょうがないだろう。

