「正直言って、もう宇佐美家に対してそんな服従する必要ないじゃん。
お金だってあるんでしょ?反抗したからって何か損するの?従ったって得もないのに?」
「・・・」
「むしろ君は宇佐美家を怨んでもいいくらいだと思うけど。
もっと言っちゃえば、腹いせに何か仕返ししてもいいくらいだと思うけど」
「・・・」
「それをしないのは、「うるさいわね!」
彼女はそう怒鳴るようにあたしの言葉を遮った。
苦しそうに、悲しそうに上げた声は、彼女のきっと心の叫び。
ずかずかとあたしが踏み込むことでもないけど、彼女は一度吐き出さないとって思った。
「分かってるわよ!そんなこと、分かってるわよ!!だけど・・・っ!!」
「うん」
苦しそうに唇を噛んだ彼女は、そう言って顔を伏せた。
おそるおそる、あたしは彼女の隣に移動する。
そして、あたしはポンポンと軽く叩くように彼女の頭を撫でてみた。
「わたくしに触れるなんて、高くつくわよ」と消え入るような声で言いながらも、
彼女はあたしを振り払うことなんてしなかった。

