「だからあなたは生意気だって言うのよ!」
そう言ってメグは立ち上がってこっちにずんずんと近寄って来ると、あたしの頬を全力でつねった。
暴力反対!
という本音は「いてててて」という声に消されてしまう。
そんなあたしの反応に、メグは「まぁ」とわざとらしい声を上げた。
「なんてはしたない声!」
「誰のせいだ誰の!」
そんなあたしの抗議も、人のせいにするのは最低ですわ、とメグはふんぞり返った。
ばちん、と音が立ちそうな勢いで頬から手を離される。
ひりひりするそこを手でさすりながら、またソファに座り直したメグを確認して、あたしは「じゃぁさ、」と言葉をつづけた。
「じゃぁ、メグは“メグ”って呼ばれてていいの?」
「それは・・・」
「それに、どうして君は宇佐美家の言うこと聞いてるの?」
「・・・」
メグ、と呼ぶのがなんだか心苦しくてあたしは呼び方を君に変えた。

