あたしはぶっちゃけこんな堅苦しい生活よりは、彼女たちの言う“庶民”の生活の方が好きだけど。
でも、【宇佐美】の名前だけ背負ったまま、たった数分の生まれの違いで生活が天と地に別れてしまうのはどんな気分なのだろうか。
「けれど、家に残された姉は、とても体が弱かった」
「・・・」
「わたくしは、姉の影武者として宇佐美家に呼び戻され、そして学校に通ってる。
本当の“わたくし”は庶民の学校に在籍していて、そしてもうお金の力で卒業は確定しているのですわ」
姉の学歴には傷をつけてはいけない、わたくしの学歴には興味がない。
それが、宇佐美家の考えであるとメグは言った。
「あれ?ちょっと待って、じゃぁ“恵実”っていうのはもしかして・・・」
「姉の名前よ」
「えぇぇぇぇ!!?」
え、じゃぁメグは誰!?
目を白黒させたあたしは、おそるおそる「メグの本名って・・・?」と尋ねてみる。
とたんに、彼女は目を吊り上げたから、直感で地雷を踏んだと思った。

