「え、マジで?なんで?」
「なんでもなにも・・・家庭の事情?」
何も悪びれない様子で(いや、悪くないんだけど)あっけらかんと言い放ったメグにあたしは固まるばかり。
だって、学校ではあんなにもあたしを『庶民』ってバカにしていたのに。
そんなあたしの気持ちに気付いたのか、「“庶民”のわたくしを思い出すからイライラしたのよ」とメグは言う。
「でも・・・それでも、メグは本当に宇佐美家の子なんでしょう?」
「えぇ、正真正銘、わたくしはこの宇佐美家で生を受けたわ」
だったらなんで庶民?と思ったあたしの思考回路より早く、メグは言葉を続けた。
「わたくし達が双子で生まれたとき、宇佐美家はそうとう悩んだそうなの。
相続問題もあったし、双子ということ自体縁起が悪かったのでしょうね。
長く待ち望んだ跡取りが女二人というのは、宇佐美家ではあらゆる面で体裁が悪かったそうよ」
だから、妹であるわたくしは大量のお金と一緒に家を追い出されたの。
メグはまるで物語を読むように淡々と説明した。
でも、きっと内心は複雑だったに違いない。固く結ばれた彼女の拳から、そんなことを考えた。

