Sの法則-平凡姫と俺様SP-




あたしの通り過ぎたはずのドアが開いた音は、すごく廊下によく響いて。

反射的に、振り返ってしまった。

そして目が合ったのだ。



「メグっ!!?」



さっきまでのドレスとまったく違う、シンプルな深緑のワンピースに身を包んだ、メグと。



「っ!!?」



目を見開いて固まったのは、メグも同じだった。

むしろ、その驚きようは、あたしよりずっと大きかったかもしれない。

「しまった」とその顔に書いてあった。

慌てて逃げようとしたメグを追いかけて、あたしは閉まりかかったドアの隙間に足をねじ込む。



「ちょっと、メグ!!」



壁とドアに両手を掛けて、無理矢理体を中に押し入れた。

少し年期の入った、それでも女性が住んでると分かるような、アンティーク調の部屋だった。

あたしが入ってきたことに諦めたらしいメグは、あたしに背を向けて立っている。

聞いていいのか分からなかったけど、聞かずにはいられなかった。



「・・・メグ、どういうこと?」

「何が」

「だって、メグは今日の主役のはずでしょう?」