一応持ってきたけど全然渡す機会がないから、もはや学校で渡そうかと思ったほどだった。
(だって、あのプレゼントタイムには、恐れ多くて近付こうという気すら起きなかったんだもの)
「メグにとっては貧相だろうけどさ、あたしにとっては奮発してるからね。
・・・お誕生日、おめでとう」
玄関先で一度言ったお祝いの言葉を、改めて心を込めて口にする。
おそるおそるあたしの紙袋を受け取ったメグは、なんとなく泣きそうな顔をしていた気がする。
それから、真っ赤な顔で、小さく口を動かした。
「ありがとう」
間違いなく、そう言ってくれた。
「どういたしまして!」
そう言ったら、メグは、ぎこちないながらに笑いかけてくれた。
初めてあたしに向けられた笑顔だった。
「・・・それじゃ、わたくし行ってくるわね」
「はいはーい」
主役は忙しいんだろう、メグは少しの沈黙の後そう言ってあたしに背を向けた。
その際に揺れためぐの髪から、ふわりといい匂いが香る。
なんとなくその香りがいつもと違うのは、パーティー仕様だからかな。

